ゲームレビュー【スターオーシャン6 THE DIVINE FORCE】評価4.5/5.0【10時間プレイしてみて:これは神ゲーの予感】

帰ってきた新シリーズ。完全復活と言ってもいいのでは?

 現在、仕事終わってから少しずつプレイしていて、この前プレイ時間が10時間となったが、やってみた手ごたえとしては、かなり面白い作品であると思う。

 私がプレイしたシリーズ初タイトルは、二作目にあたる「スターオーシャンセカンドストーリー」だ。プレイステーションで発売されたタイトルで、当時の私にとっては、SFとファンタジーを融合したストーリーはもちろん、アクション性の高いバトルシステム、魅力的なキャラクターとの交流など、たくさんの魅力に溢れた作品だった。

 それからプレイステーション2で三作目である「スターオーシャン3 Till The End of Time」もプレイしたが、シナリオの展開が賛否両論を呼び、それから四作目、五作目とリリースするも、残念ながら高い評価を得られていなかった。

 私はシリーズファンとしては比較的浅い方だと思うが、それでもこのシリーズの不調に関しては心を砕いていたし、今回のスターオーシャン6の発売は、期待半分不安半分の状態で待っていた。

 そしていざプレイしてみた結果、シリーズの特徴的な部分がセカンドストーリーのようにハイクオリティになっており、シリーズ完全復活と言っても過言ではない作品に仕上がっているように感じた。

本作の特徴

 スターオーシャンシリーズには特徴的なシステムがあり、それが魅力でもある。本作の魅力となっている特徴を紹介しよう。

  • Wヒーローシステムの復活
  • アクション性の優れたバトル
  • キャラクターとの交流を描いたプライベートアクション
  • 何でも作れるアイテムクリエイション
  • ミニゲーム

Wヒーローシステムの復活

 私がプレイした「セカンドストーリー」では、二人の主人公を選択することができた。それ以降のタイトルでは主人公は一人だったが、本作ではこの「Wヒーローシステム」が復活。

 男性主人公であるレイモンド。そして女性主人公であるレティシア。二人は物語の最序盤で合流して、それ以降、行動を共にしていく。プレイして10時間ほどであるが、二人が別行動するシーンはあまりない。だが、選んだ主人公によって視点は異なるので、物語が二周にわたって楽しむことが出来る。

 男性主人公であるレイモンドは、先進惑星で運送業を営む青年であり、仕事の途中で銀河連邦の宇宙船から攻撃を受けて、未開惑星に到着して物語が始まる。どちらかというとSF色が強い物語が展開され、シリーズ初心者はこちら選ぶことが推奨される。まぁどちらを選んでも問題ないと思うが。

 もう一人の主人公であるレティシアは、レイモンドが不時着した未開惑星にある王国、オーシディアス王国の王女である。彼女がお忍びで旅をしている中、レイモンドと出会い、彼と共に旅をすることになる。

 どちらの主人公も戦闘スタイルは前衛であり、レイモンドは大剣を使った豪快なアクション、レティシアは双剣を使った連続攻撃といった特徴があるが、どちらも王道な前衛キャラといえよう。多くのプレイヤーが選んだ主人公をメインにバトルを操作すると思うが、どちらも正統派な前衛というのも嬉しい。

 また主人公の性格も好感が持てるのも嬉しいポイントだ。レイモンドは仕事仲間であるクルーのことを家族のように想っており、情に厚く、言葉の節々にポジティブで人当たりがいい性格が伺える。レティシアも王族という身分を感じさせない気さくな性格をしており、好奇心旺盛でレイモンドの持つ技術に興味を抱いている印象だ。彼女もまた仲間想いであり、そういったところも好感が抱ける。あとカワイイ。

アクション性に優れたバトル

 もともとシリーズは、王道のコマンド選択式のバトルシステムではなく、アクション性に富んだバトルとなっている。

 本作では、通常攻撃という概念がなく、〇、△、□に割り当てた「バトルスキル」を発動して敵を攻撃していく。「バトルスキル」は3で初登場し、その時は必殺技として扱われていた。通常攻撃がなく、すべて「技」で攻撃するというのは、テイルズオブグレイセスやテイルズオブベルセリアに戦闘システムが近いかもしれない。

 そして本作ならではの特徴として、「DUMA」というデバイスを用いた「ブラインドサイト」というのが挙げられる。物語が進むと解放されるこのシステムは、高速で移動して敵の視界から外れることで発動し、一定時間敵を無防備な状態に出来る。

 ただこの「ブラインドサイト」は成功すれば一気に形勢を逆転することが出来るが、自在に発動させるには難易度が高いと思う。

 だが発動することが出来れば、爽快で気持ちのいいバトルが楽しめる。中にはブラインドサイトが発動しない敵もいるが、バトルを有利に進めるためにも、そして楽しむためにも積極的に狙っていきたい。

キャラクターとの交流を描いたプライベートアクション

 主人公が魅力的であることはもちろんだが、それ以外に仲間になるキャラクターたちも魅力に溢れている。

 そんな彼らとの交流を描いたシステムが、プライベートアクションである。

 これは町や村に入ると自然に発動し、町中にいるキャラクターたちに話しかけることができる。普段は他愛のない会話をするのだが、中にはキャラクターに対して深堀された会話イベントが発生する。それがプライベートアクションであり、これによりキャラクターの好感度が上下する。

 キャラクターの秘密であったり、過去に関する話だったり、イベント内容は様々である。だが、魅力的なキャラクターたちの会話はそれだけで面白いものであり、冒険を楽しむうえでも、どんどん発動させよう。

 キャラクターの好感度によってはエンディングが変化することも本作の特徴であり、物語が終了した後の彼らがどのような生活を送ることになるのか、今からとても楽しみである。

何でも作れるアイテムクリエイション

 有用なアイテムを作ることが出来るシステム、それがアイテムクリエイションである。

 アイテムクリエイションには種類があり、薬を開発する調合、武器や防具を作る鍛冶、爆弾や一部のキャラの装備を作る機械などがある。作品によって多少違いがあるかもしれないが、他にも細工や執筆というものもあり、これを有効活用することで、有用なアイテムや強力な武器、防具も早い段階で手に入れることが出来る。

 2や3では、キャラクターによって得手不得手があり、人によっては実行できないアイテムクリエイションがあったが、本作ではおそらく誰でも、どのアイテムクリエイションを行うことが出来ると思われる。もちろん得手不得手や、キャラクターによって作れるアイテムが異なる可能性がある。

 私もまだアイテムクリエイションを使いこなせておらず、検証中ではあるが、本作を楽しむのであれば、このアイテムクリエイションを行うことを強くお勧めする。

 このアイテムクリエイションは、とあるキャラクターと出会い、イベントを発生させることで実行可能となる。そのとあるキャラクターとは「ウェルチ・ビンヤード」である。

 彼女は3から登場したキャラクターであり、3でもアイテムクリエイションを行うために必要なキャラであった。本作でもそれは健在であり、3で人気が高かったこともあってか、以降の作品でも登場しているらしい。彼女が初登場したときの印象は強烈であり、歴代ウェルチの中でも騒がしいタイプではないだろうか。

ミニゲーム

 本作ではシリーズでも珍しく(?)、ミニゲームが収録されている。本作のミニゲームである「ソーア」は、ポーンという駒を交互に盤面に出して陣地を取り合い、互いのHPを削るシステムだ。

 3でもバーニィレースやバトルチェスといったミニゲームがあったが、これは特定の場所でのみ楽しめるものであった。だが今回は町の中にいる人たちに話しかけ、ソーアで戦いを挑むことが出来る。

 物語の序盤では、ソーアのデッキを持っておらず遊ぶことが出来ないが、後に訪れる町で購入することで遊べるようになる。……個人的に、この点はわかりにくかった。

 ソーアには段位があり、最初は「初級」から始まり、自分の一つ上の段位までの人としか遊べることが出来ない。おそらく一つ上の段位の人に挑戦して勝つことが出来れば、段位が上がると思われる。

 ゲームの息抜きとして楽しむには十分なものであるし、何よりうれしいのは、このソーアのポーンが、歴代キャラクターの姿をしていることである。ポーンは宝箱やソーアでの勝利報酬で手に入れることが出来る。そしてそういったポーンはレア度が高く、歴代のキャラであることが多い。

 これはファンとしては非常に嬉しいサービスであり、お気に入りのキャラクターが手に入ったときは嬉しいもので、コレクションとして集めるのも楽しいかもしれない。

最後に

 私はプレイして10時間程度であり、まだ序盤と言ってもいいかもしれない。そのため、物語が進むにつれて評価が変わることもあるかもしれないが、全体的にかなり満足している。

 もちろん細かいことを言えば不満な部分もあるが、それを差し引いても、本作はおすすめのゲームである。

 今回は主にシステム面で魅力を語ってきたが、シナリオも高い評価を得ており、実際かなり面白い。まだレイモンドが不時着した未開惑星で冒険をしているのだが、今後は舞台を宇宙へと移すらしいので、その点も非常に楽しみである。

 仕事があるため一日にやれる時間は限られてくるが、それでも日々このゲームを楽しく遊べてもらっている。ゲームをクリアしたら改めてレビュー記事を書いていきたいと思うが、まずはクリアを目指して頑張っていきたい。

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